近畿大学大学院との共同研究で、いちご葉には下記のような成分が豊富に含まれている事が明らかになりました。
①アグリモニイン
千鶴草(せんかくそう)、別名:竜牙草/キンミズヒキとも言われているバラ科の多 年草に「アグリモニイン」が含まれており、効果効能については、止血、抗菌、抗炎 症作用、抗菌作用、抗酸化作用、腸内の改善やコレステロール上昇の抑制、血圧上昇の抑制、肥満抑制、虫歯や口臭の予防、などが挙げられます。また、漢方では止血、健胃、強壮作用等があり倦怠感や精力減退にも応用されています。
②ケルセチン配糖体
ケルセチンという化合物は、特に知られているのが「タマネギ」に多く含まれており血液がサラサラになるということで健康食品によく配合されています。そのケルセチンに糖が結合しているのがケルセチン配糖体です。抗酸化作用が高いことで知られており、水溶性で水やアルコールに溶けやすく体内への吸収が高いことが明らかにされています。お茶や、健康・美容飲料として利用することが効果的であると言えます。
③キルシロース/アラビノース
クマイ笹や米ぬかに含まれているのがアラビノキシランという化合物です。その化合物を構成しているのが「キシロース」と「アラビノース」です。そのアラビノキシランの効果効能として言われているのが、がんの予防、免疫力を上げ、自然治癒力を高める、白血球の増量を促す、血糖値を下げる、B型、C型肝炎の改善などです。
以下は実験によって得られた結果です。
①美白効果(チロシナーゼ阻害活性)
チロシナーゼ(酵素)は、シミ等ができる原因物質と言われています。チロシナーゼを阻害することができればシミ等の発生を抑制し、結果として美白効果の評価の指標になります。
いちご葉に含まれている“アグリモニイン”の阻害率は、美白成分として知られている化合物アルブチンと比較して高い評価です。
②抗酸化効果(SODの活性)
老化や生活習慣病等の様々な疾病をつくりだすのが酸化という現象です。そこで、酸化を抑制する物質(抗酸化物質)を含んだ食品や化粧品が推奨されています。
その評価をする方法としてSOD様作用試験があります。
表の見方ですが、IC50値(half maximal(50%) inhibitory concentration:半数阻害濃度)とは、どの濃度で阻害したい物質の50%の働きを阻害できるかということで、より低い値を示す化合物が阻害剤としての活性が高いということになります。
いちご葉に含まれる“アグリモニイン”の値は、抗酸化作用が高いといわれている緑茶に含まれている“カテキン”と比べて21倍の抗酸化力を有しています。
お茶などに加工して飲料することは生活習慣病などの対策としてとても有効だと思われます。
③保湿及び抗アレルギー効果(ヒアルロニダーゼ阻害活性)
ヒアルロニターゼ(酵素)は、ヒアルロン酸を破壊して保湿力を低下させ、乾燥肌やアレルギーといった多くの肌トラブルの原因を引き起こします。したがって、ヒアルロニダーゼを阻害することで、肌の良い状態を保つことができます。
いちご葉に含まれている“アグリモニイン”は効果があるといわれている緑茶に含まれている化合物“カテキン”に比べても高い数値を示しています。